2020年1月12日 礼拝説教要旨

 ヨハネの証し

三好 晴夫 牧師

ヨハネによる福音書 第1章29-34節

 

 

主題聖句: その翌日、ヨハネは、自分の方へイエスが来られるのを見て言った。「見よ、世の罪を取り除く神の小羊だ。」

ヨハネによる福音書 第1章29節

 

洗礼者ヨハネは、主イエスが洗礼を受けられたとき、聖霊が鳩のように天から降って、この方の上にとどまるのを見たので、この方が、神の御子救い主と確信し、証ししました。

 

ヨハネは、この方に向かって「見よ、世の罪を取り除く神の小羊だ」と紹介したのです。「神の小羊」とはどんな意味か、その背景にある旧約聖書の言葉を二つ見たいと思います。

 

一つは、過越しの小羊であられるということです。出エジプト記12章を見ますと、旧約時代、イスラエルの民はエジプトの王によって奴隷として虐げられていました。そんな彼らを神は救い出すために過越しの御業をされたのです。ある夜、神の使いが家々を訪れ、その家の入口に傷のない小羊の血が塗ってあるならそのしるしを見てその家の中の者を過ぎ越す。それがなければ、神から裁かれるのです。信じたイスラエルの民は過越しの小羊によって助けられ無事エジプトを脱出できました。

 

もう一つは、イザヤ書53章の苦難のしもべの預言です。一人の僕が人々の罪や過ちのために本来受けるべき神の裁きを代わって受けるというのです。その結果、人々は裁きを免れ、平安がもたらされる。ほふり場に引かれていく小羊のようにその人は口を開かない。そのような人物は、苦難の中何も言わないで十字架へと引かれて行かれたイエス・キリストの姿と重なります。ヨハネは、イエスこそ神の小羊と証ししました。

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